作曲家創作漫画同人誌 ムソルグスキー/組曲「展覧会の絵」 を公開、前回から続き。
今回は楽曲コラム編です。
この曲についておおよその立ち位置を確認した後、誰もが想像するであろう「展覧会の絵」の『絵』について、曲目順に巡らせました。

ムソルグスキー18-19

ムソルグスキー20-21

ムソルグスキー22-23
ムソルグスキー24-25

親友ガルトマンの遺作展でムソルグスキーが観た絵画やスケッチなどの作品、というこの曲についての基本的なお話が、本当のところどこまで信頼できる覚書なのか、実はよくわかっていません。

組曲に編まれたタイトルの絵画作品を本気になって探し当ててみようと、過去に何人もの研究家や愛好家が挑みましたが、結局のところ「よくわからない」というところが結論の様です。

もしかしたら、すべてのタイトル作品がムソルグスキーによる幻影なのかもしれないとすら思えてきます。

それでも、どうにか「これが相当するのでは?」と選び出された絵画やスケッチについて、曲の構成や全体の流れの中で思うところを書いてみました。
カラーで再掲載してみます。 出典:wikipedia

「古城」
古城

「ヴィドロー」この絵のみガルトマンではなく、同じ時代にムソルグスキーと親しかったレーピンの作『ヴォルガの舟曳』。
ヴォルガの船曳

「たまごの殻をつけた雛の踊り」
卵の殻

「サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」2枚の絵から1曲のヒントを得たと考えられる
サムエルゴールデンベルク


シュムイレ

「カタコンベ」
カタコンベ

「バーバ・ヤガー(ヤガー婆さん)」 ロシア民話の象徴としてよく知られる妖怪の名を元に、建築家ガルトマンが愛するロシア様式の家組を模して時計の置物の設計図を書いたもの。
ババやガー

「キエフの大きな門」
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キエフ市黄金の門再建設プロジェクトコンペに出展したガルトマンによるデザイン画。

キエフの黄金の門
20世紀になり、キエフ市黄金の門再建プロジェクトが実際に行われ、建て替えられた現在の黄金の門。


前回に引き続き、組曲「展覧会の絵」の演奏。
今回はオーケストラ編曲版のもの。
一般にはフランスの作曲家ラヴェルによる版が有名で、最もよく演奏されています。

アメリカの指揮者レナード・スラトキンは、この曲の魅力にこだわりぬいた指揮者の一人です。
ラヴェル版を元に、オリジナルであるピアノ版の響きに近づけようと様々な工夫をしています。

ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」を研究し、知り尽くした名指揮者の素晴らしい演奏。
ちゃんとムソルグスキーの顔が見えてくる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=ZdolImEE4dc